絵本レポート

あ、読んでみたいな。と思ってもらえる絵本紹介を目指してます

3歳からのオススメ絵本。 『なつのおとずれ』 駆け抜けろ飛び出せ!疾走感が気持ちいい。

このたびご紹介したいのは、『なつのおとずれ』。

絵本ナビ

かがくいひろし・作

私のブログ、20記事程度の状態で、なんと、

かがくいひろし、第三段!!
これまでのかがくい絵本のブログです↓
kusazukikaasan.hatenadiary.com

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火山が爆発したかのように吹き出る"かがくい熱"に押され飲み込まれ、今、マトモにブログを書けるか不安なくらいです。それくらい私は『かがくいひろし』の作品が大好きになりました。
息子もかなりのかがくいファンですが、それ以上におかーちゃんの私が熱狂しています。

既にお空の人なのが本当に悲しい。悔しい。残念無念!

お化けでもいい。もっと作品を描いて世に出してほしい。これぞまさしくゴーストライター!!

・・・・下手な駄洒落で少し冷静になれました。

冗談はさて置き、この『なつのおとずれ』も、なかなかどうして楽しい絵本でした。

明日は節分。冬真っただ中。
夏をテーマにした絵本をブログに載せるには、ちょっとどころか、かなりシーズン外れ。
節分なんだから、鬼をテーマにした絵本ブログを書けばいいのに。

と思われる方もいるかも。

それは、他のブロガ―さんが、やってくれてる!

そんな訳で、私はこの、かがくい熱を冷ますべく、もしくは更に熱すべく、『なつのおとずれ』を紹介させて頂きます。

お付き合い頂けたらとてもうれしいです。

それでは しつれいして・・・ 


よーい、どーん

感想

そうきたか!
『なつのおとずれ』というタイトル。それに、どこでもドアみたいに扉を開けてこちらを覗き込んでいるソフトクリームとその仲間達。という表紙の絵から、私はとても穏やか~~な内容を想像していました。
「夏だねえ・・・」「そうだね夏だねえ」
という台詞と、何故か森山直太郎さんの『なつのおわり』が脳内に流れていたのです。

『なつのはじまり』だとタイトルしてるのに『なつのおわり』のBGMを流すとか、頭どうかしてると自分でも思いますが、こんな頭なのだから仕方ありません。

さて。実際読んでみると、私がいかに物語創作の才能が無いか、思い知る事となりました。

穏やかなんてとんでもない。
良い意味で、予想を大いに裏切ってくれました。
『なつのおとずれ』は、とても賑やかで、疾走感のある絵本でした。
息子は私の朗読を聞きながら、きゃきゃきゃ笑いながら走り回っていました。
私は走っても無いのに朗読だけで息切れ。
勿論、私の体力が貧弱と言う理由もありますが、それだけじゃありません。

『なつのおとずれ』は、始まりはとても静かなのですが、どどどどどどど!とお話の勢いが増します。そして最後にポーン!と解放される感じなんです。だから息切れするんです。
そして夏が始まる。

どんな絵本か分かりました?

百聞は一見にしかず。是非読んでみてください。
子供と一緒に楽しく息切れできるから!

『なつのおとずれ』の、本の特徴

サイズと重量(重さ)

縦25.2cm 横20cm 厚さ8㎜ 重量314g
少し大きいですが、ママかばんには入る大きさだと思います。
これ一冊くらいなら負担にはならなさそうです。

読み終わるまでの所要時間

4分程度

文字のサイズ、読みやすさ

最も小さい文字で3㎜。殆どは5㎜程度です。
黒文字と白文字を使い分けています。

構造・質感

ハードカバーの、標準的な絵本です。

対象年齢

3歳から、とネットにはありました。

『なつのおとずれ』のオススメポイント

遠近法とフォントサイズの使い方は見事の一言。そのお陰で、仕掛け絵本でもないのに奥行きが凄くて迫力があります。

よーい、どーん

と一斉に走りだした夏の風物詩たちを描いたページは前のページの”溜め”の効果も相まって、奥行と迫力が最も感じられると思います。
そして、かがくいさん特有の、コクがあって優しい画風がこの絵本の世界観を更に素晴らしいものに仕上げてくれていると感じました。

最後のひとつ前の、夏がやってきた見開きページは、部屋の寒さを忘れて夏に浸りながらずーっと眺めていられます。
あ、ここに金魚鉢。ここにソフトクリーム。と、風物詩達を見つけながら、夏のギラギラした光を思い出す。
かがくいさんは、光の描き方も素晴らしいんです。

そして、仲良し町内会みたいな、風物詩達のキュートさといったらありません。
わっしょ、わっしょ。へっしょ、へっしょ。
と仲間達と合流しながら、1列になって夏に向かって走る姿がたまらなく可愛い。
もしこれらのグッズがあったら、全部購入して並べたくなります。

息子はこの『なつのおとずれ』がとても気に入り、図書館から借りてきた本は他にも沢山あるにも関わらず、『なつのおとずれ』ばかり読みたがります。

「ほら、可愛いドングリがいっぱい出てくる本もあるんやで。カエルさんの本も、クマさんの本もあるで」

と、誘っても手にするのは『なつのおとずれ』。
そして読み終わると、もう一回もう一回、とエンドレス。
更に、一度持ったらなかなか離してくれません。今日はお姉ちゃんのお迎えにまで持っていこうとしました。
あまりの気に入りぶりに、購入を考えています。
ケチの私はとりあえず古本から検索しますが・・・。

さて、未読のかがくい作絵本はまだまだあります。
ブログにするのがとても楽しみ。

もしこのブログを読まれた方が、私や息子のように”かがくい絵本”にハマってくれたらとても嬉しいです。

『なつのおとずれ』の情報(作者・発行所など)

タイトル:なつのおとずれ
作:かがくいひろし
発行所:PHP研究所