絵本レポート

あ、読んでみたいな。と思ってもらえる絵本紹介を目指してます

2歳からのオススメ絵本。『ゆきのひの ゆうびんやさん』 子供の愚直さを包み込む絵本!





こんにちは。
今回ご紹介したいのは、こちら。
『ゆきのひの ゆうびんやさん』

いいことする、って難しい。
本人はよかれと思ってやっていても、案外周りは振り回されて大変でした、な事もある。
お節介だったり、余計なお世話になってしまったりと、本当に喜んでもらって”万事うまくいく親切”をしようと思うと、案外難しいもんです。

あー、スマートに人助けができる人間になりたい。

大人の私は、そんな欲深な望みを時々抱いてしまう。

でも子供は、正しい!と信じたら凄いエネルギーで突き進みますね。

子供の善意は猪突猛進なり。

スマートかどうかなんて考えない。

40手前の捻くれたオバハンには、その純粋さがちょっと羨ましいです。

――では、以下詳細にお付き合い頂けたら幸いです↓


感想

ああ、いいなあ、この絵本
初めて読んだ時に、妙な安心感を覚えました。
その時はどうしてそんな安心感を覚えたか分からなかったのですが、何度か読み聞かせをしているうちに、なんとなく分かってきました。

この本は多分、王道、というやつなんでしょうね。

子供が抱く愚直な思いやりというか、善意というか。それを温かく肯定してくれていると同時に、責任感の在り方まで示している。
失敗しても頑張ってやり遂げた事に栄誉が与えられる。
世知辛さといったモノが存在しない(笑)
なんて、おおらかな世界
同感していただけるかどうか分かりませんが、私はこの絵本に何となく”サザエさん”を連想してしまいました。

ね、”サザエさん”もおおらかで、王道でしょ?

『ゆきのひの ゆうびんやさん』の、本の特徴

サイズと重量(重さ)

縦21.3cm 横19.7cm 厚さ7㎜ 重量243g
比較的小さく薄い。ママかばんに入れて持ち歩くには丁度よいです。

読み終わるまでの所要時間

4~5分

文字のサイズ、読みやすさ

5㎜程度です。黒文字。

構造・質感

ハードカバーの、標準的な絵本です。

対象年齢

本には幼児絵本、と記載されています。
ネットでは2歳~と書かれていました。

『ゆきのひの ゆうびんやさん』のオススメポイント

素直な子供を育ててくれる絵本だと思います。
この絵本を読んで、恐怖を覚えたり委縮する子はまずいないでしょう。
むしろ、責任感を持った強い子に導いてくれるんじゃないでしょうか。

失敗しながらも配達をやり遂げ、御褒美までもらった三匹のねずみ。ソリで一気に自宅へと滑り下りる様子は爽快です。

しかも、この三匹、家で休ませてあげていた郵便屋さんに惜しみ無く御褒美を分けてあげるんですよ。なんて太っ腹。
オバサン感心しちゃうわっ!

親切にスマートさは不要!愚直、大いに結構!!

この絵本を見習って我が子に豪快にそう言ってあげたいけれど、スれた根性と、捨て去れない虚栄心が邪魔する情けないOBAHANN。

そう。だからアタシ、この本に助けてもらうんだ・・・。

世の中の酸いも甘いも噛み分ける前に、子供に知っておいてほしい絵本です。

絵は、色鉛筆だと思うのですが、優しいタッチで描かれていて物語の世界に調和していますね。少し雑な所が、隙があってなお良い。

特別華のある絵本ではありませんが、おススメです!

『ゆきのひのゆうびんやさん』の情報(作者・発行所など)

タイトル:ゆきのひのゆうびんやさん
ぶん:こいで たん
え:こいで やすこ
発行所:福音館書店