絵本レポート

あ、読んでみたいな。と思ってもらえる絵本紹介を目指してます

3歳からのオススメ絵本 『11ぴきのねこどろんこ』 おー、これはまるで異文化交流!

『11ぴきのねこ』は私が子供の頃から人気の絵本シリーズ。

会話が絶妙で、読んでいると沢山の猫達が額をつきあわせてニャゴニャゴ鳴いているのが自然に頭に浮かんでくるのがこの絵本の魅力の一つ。

それで、今回ご紹介するのはシリーズの中の一冊『11ぴきのねこどろんこ』です。

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どろんこ?猫が泥遊びするの?
て思いました?

いえいえ、出てくるのは恐竜

それも、なかなかチャーミングな奴ですよ。

では、以下の紹介にお付き合い頂けたら幸いですニャ~

目次

感想

これはまた、今回もふりまわされてるなぁ。

読み聞かせをしながら笑いました。

『11ぴきシリーズ』に出会ったのは私が小学生の頃でしたが、記憶にあるのは『あほうどり』と『ぶた』の二冊。
他のシリーズには、娘が出会わせてくれました。

11ぴきのねこは、ゲストが登場することが多い。多い、というか、ゲストありきの絵本と言っても過言ではない。
ブタだったり、あほうどりだったり、宇宙ネコだったり。
その度に11ぴきの猫たちは欲望や好奇心やゲストが連れて来るハプニングに振り回されるのですが、今回も見事にグルグル回されていました。

でもやっぱり、どんな時でもこの猫たちは『11ぴきのねこ』らしさを忘れない。
浴深で本能に忠実。そしてちょっと親切。
ああ、まさしく、猫だわ(笑)

そして、恐竜のジャブのチャーミングなこと
悪気のない珍プレーが本当に可愛らしい。
『11ぴきのねこ』シリーズでは一番好きなゲストかもしれません。

『11ぴきのねこどろんこ』の、本の特徴

サイズと重量(重さ)

縦26.2cm 横18.9cm 厚さ1㎝ 重量321g
少し大きいですが、ママかばんには入る大きさだと思います。
これ一冊くらいなら負担にはならなさそうです。

読み終わるまでの所要時間

3分程度

文字のサイズ、読みやすさ

5㎜程度です。黒文字。

構造・質感

ハードカバーに画用紙(?)の、普通の絵本です。

対象年齢

3歳から、とネットにはありました。

『11ぴきのねこどろんこ』のオススメポイント

ネコ達は恐竜ジャブの珍プレーに振り回されたことで、とんでもない”仕返し”をしてしまいます。
でも、ジャブがぱたりと姿を見せなくなった事で、”仕返し”を反省します。
そして一年後。子供を連れてやってきたジャブを見つけて大喜び。大嫌いだった”泥沼バシャーン”も喜んで受け入れるのです。

11ぴきのねこは、ジャブを拒絶したわけではなかったのですね。ジャブの理解不能な珍プレーが嫌だっただけ。だから、初めは嫌いだった泥沼も、最後はジャブを通じて楽しむことが出来たんです。

これってまさしく、異文化交流じゃありませんか。

絆は文化の違いに勝る!

素晴らしい一冊です!

それから、11ぴきのねこシリーズのもう一つの魅力なのですが、馬場のぼるさんは、ちょこちょこ絵の中で掠れたり、焦がしたような色を使うんです。
『11ぴきのねこどろんこ』では、草むら、地面、泥などにその手法が使われているのですが、それがなんとも味があっていい。惹きつけられるんです。

娘も、『11ぴきのねこ』が好き。
ところが、どうして好き?と聞かれても

「なんとなく」

なんです。
上手く説明できないんですよね。

「絵と・・・それからネコ?」

いやそれ、全部やないか。

と、つっこみましたが、私も子供の時はそうだったかも。

大人になってから分析しましたが、これはネコ達を猫らしく表現している絶妙な文章と、単純に見えて深い味わいを感じる絵による効果だと思います。

『11ぴきのねこ』、本棚に一冊は欲しいねえ。
欲しいねえ、『11ぴきのねこ』。
ニャゴニャゴニャゴ。

11ぴきのねこ風に宣伝してみました。ちょっとやってみたかった(笑)

『11ぴきのねこどろんこ』の情報(作者・発行所など)

タイトル:11ぴきのねこどろんこ
著者:馬場のぼる
発行者:佐藤英和
発行所:株式会社 こぐま社