絵本レポート

あ、読んでみたいな。と思ってもらえる絵本紹介を目指してます

1歳からの寝かしつけ絵本 『ぽっぽーきかんしゃよるさんぽ』のオススメポイント。こんな余裕ある寝かしつけをしたかった。




さて、この度御紹介いたしますのは
『ぽっぽーきかんしゃよるさんぽ』

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赤ん坊の寝かしつけは、赤ん坊の個性にも左右されますが、それはもう、大層地獄であることが多い。

地獄でなければ拷問だ。

拷問でなければ修行だ。荒行だ。

これから初めて親になるお父さん、お母さん。
覚悟しておいた方がいいですよ。

発狂しそうになるから。

でもこの絵本を読んだら、少しは・・・ほんの少し、ちょびーっとは、楽になるかもしれません。



感想

この絵本を読んだ時に、不思議な感覚を覚えました。
懐かしいような、泣きたくなるような悔しいような、嬉しいような・・・何とも言えない気持ち

この幽霊家族は何物?とか、何故だるまさん?とか、突っ込みたいポイントは幾つかあったのですが、それを差し置いて、ふつふつと沸き上がって来るこの感情の正体が謎でした。
少し考えると、これらの感情は以下の理由によるものと推測できました。



懐かしさ:我が子の寝かしつけを思い出したが故。
嬉しさ:子供が成長して寝かしつけ地獄から解放されたからでしょう。
泣きたくなったり悔しく感じた:これは多分、私もこんな穏やかで楽しい寝かしつけがしたかった。どうしてできなかったかなー。という思いから、ですね。

ホント、羨ましいな。こんな散歩気分の寝かしつけ、一回やってみたかった。
まあ、当時は睡眠不足と疲労で散歩の”さ”の字も頭に浮かばなかったですからね。仕方ないです。現実はこんなもんです。

とはいえ、この本をもっと早くに読んでいたら、少しは地獄なりが違っていたかもしれないな、とも思います。

『ぽっぽーきかんしゃよるさんぽ』の、本の特徴

サイズと重量(重さ)

縦20cm 横20cm 厚さ8㎜ 重量253g
カバー付き。特別小さくも薄くもないのですが、不思議とすっと手に馴染みます。

読み終わるまでの所要時間

1分から2分

文字のサイズ、読みやすさ

5㎜程度です。黒文字。

構造・質感

ハードカバーに画用紙(?)の、普通の絵本です。

対象年齢

1~2歳から、とネットにはありました。

『ぽっぽーきかんしゃよるさんぽ』のオススメポイント

寝かしつけ地獄を終えた親御さんが読んだら、私のように懐かしさと後悔や悔しさ、それから達成感を覚えるかも。

そして、今寝かしつけ地獄真っただ中にいる親御さんは、「こんな優雅な寝かしつけできるかーい!」と反感を覚えるかもしれないし、「そうだ、次はちょっと外に出てみようか」と、逆に少し気持ちが軽くなるかもしれない。

これから地獄を体験する親御さんは、軽い予習になるでしょう。

どちらにしても、こんな機関車いてくれたら、寝かしつけ地獄中の親御さんは本当に助かるでしょうね。
でも残念ながらぽっぽーきかんしゃ君も幽霊さん達もだるまさんもいないので、そこにいる大人で地獄を切りぬけるしかありません。

この本で本当に感謝したいところは、眠れずやってきた羊も赤ちゃんも、一人で機関車には乗っていないというところ。
幽霊家族が抱っこしてくれているんですよ。

大人一人で赤ちゃんをチャイルドシートに乗せて夜のドライブで寝かせるなんて、不可能ではないけれど、かなりしんどい。

寝ない赤ちゃんが大人しく独りでチャイルドシートに乗ってくれるとでも?
かなりの確率でギャン泣きするでしょう。
ドライバーはメンタルが擦り減ります。

なので、一人が赤ちゃんの傍で見守りながらもう一人が運転、というスタイルが理想的です。
お父さんでも、ジジババでも、オバちゃんでも、親御さんのお友達でも誰でもいい。
寝かしつけ地獄にいる親御さんと赤ちゃんを、助けてやってほしいと切に思います。

え、お子さんがこの絵本を読んでどんな反応をするかって?

機関車が好きなら喜んで見てくれるでしょう!以上!

だってこれは私、寝かしつけ用の絵本である以上に、親御さんの為の絵本だと思うんですよね(笑)。

『ぽっぽーきかんしゃよるさんぽ』の情報(作者・発行所など)

タイトル:ぽっぽーきかんしゃよるさんぽ
著者:とよたかずひこ
発行人:田辺直正
編集人:山口郁子
編集担当:湯浅さやか
発行所:アリス館


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