絵本レポート

あ、読んでみたいな。と思ってもらえる絵本紹介を目指してます

5歳からのオススメ絵本 『きょうのおやつは』 さ、お茶にしようか!

今回ご紹介するのは『きょうのおやつは』

1000万人の絵本ためしよみサイト|絵本ナビ

一時期話題にになった絵本ですね。
見開き片面が鏡のようになっていて、角度を調節する事ではじめてページが出来上がるという仕組み。
こういう仕掛け絵本は、ワクワクします!

では、以下にお付き合いいただけたら幸いです。

『きょうのおやつは』の感想

おいしそう。
ホットケーキ食べたい。
今すぐ食べたい。
あれ、ていうかさっき作ってなかったっけ?
お茶も入れなかったっけ?

ちょっとオーバーに言いましたけど、最初に読んだ感想は、こんな感じでした。

本の中のホットケーキは、本物よりも美味しそう。
シロップもお茶も、本物以上に輝いて見える。

絵だけでもヨダレものなんですが、鏡を利用する事で、更に立体的になるんです。

実際に生卵が落ちていて、材料をかきまぜ、カップにお茶を入れ、出来たてアツアツのホットケーキにシロップをたっぷり垂らしているように見える。
この臨場感は、着色の工夫じゃ出せません。
しかもホットケーキやお茶を、何故か自分が作った気になれる。

正直、ワタクシ、鏡絵本というものをナメてました。
ミラーを利用した絵本なんて、仕掛けとしてはお粗末だよな~、なんて思っていました。
ごめんなさい。
前言撤回です。
子供達、めちゃめちゃ喜びました
何度も何度も読みました。
下の息子なんかは本を抱えて昼寝しました。
鏡絵本バンザイ

『きょうのおやつは』のオススメポイント

リアルな上に絵の温かみを忘れていない素敵な絵本です。
それだけならただの”素敵な絵本”で終わるのですが、鏡を利用した仕掛けを施した事で、不思議な奥行きが出るのです。それに加え、角度を合わせるという作業をすることで、実際にホットケーキを作っている気になるんです。
お茶やシロップを注いでいるページは、本当に液体が流れているように見えます。
脳が錯覚する、とでも言いましょうか。

読み終わると、

よし、食べるか。
と、気持ちはすっかりオヤツタイム。
でも実際にホットケーキはそこにない。
悲しい。
でも面白い。

この不思議体験を、是非お子さんと一緒に味わって頂きたいのです。

『きょうのおやつは』の本の特徴

サイズと重量(重さ)

縦15cm 横18cm 厚さ1.5㎝ 重量374g
そこそこの分厚さですが、比較的小さいので持ち歩きやすいと思います。

読み終わるまでの所要時間

2~3分程度

文字のサイズ、読みやすさ

縦横5㎜程度。黒文字。

構造・質感

ページが分厚めのボードブックタイプです。

対象年齢

5歳から、とネットにはありましたが、3歳の息子でも十分に楽しめる内容でした。

『きょうのおやつは』の情報(作者・発行所など)

タイトル:きょうのおやつは
さく:渡邉 千夏
発行所:株式会社 福音館書店


子供に伝えたい じいちゃん・ばあちゃん達のレシピ ~ひい爺ちゃんの団子~

こちらでは、私が自分の子供達に伝えておきたい、私の祖父母や両親、親戚やお世話になった方の美味しいレシピを紹介しています。

普通のお爺ちゃん、お祖母ちゃんの作るご飯やお菓子なので、洗練されいませんし、工程も非効率だと思います。
けれど、私が大人になり、作り手だった方たちの何名かがお亡くなりになっても、時々食べたくなる。私にとっては魅惑の御馳走です。
それを、自分の子供たちにも是非味あわせてあげたい。出来ることなら作り方も伝えておきたい。
そんな思いからこの記事を書いています。

絵本と呼ぶにはおこがましい出来ですが、挿絵つきで紹介しますので、ご一読頂けるなら幸いです。

ひい爺ちゃんの団子

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6歳以上のオススメ本 『恐竜時代』 インテリアとしても最高!

仕掛け絵本はお好きですか?
ページを開くと絵本の世界が飛び出してくる特別感溢れる絵本です。
その特別ぶりといったら、特別で名高いあの有名なキャンディ、ウェルタス●●●●●も霞むほど。
その仕掛けが複雑であればある程、ページを開いたの時の感動は大きくなります。
ここで、ご紹介したい仕掛け絵本があります。
それがこちら『恐竜時代』

息子が恐竜に興味を持ち始めたので恐竜の図鑑を探していたら、夫がこの『恐竜時代』を発見しました。


「かっっっこいい!!」
夫も私も大興奮。
お値段はなかなかどうして高価だけれど、子供の為なら買えない事もない。
しかも、今はネットを探せば中古本がすぐに見つかるし、フリマアプリという便利なものもある。
夫はメルカリユーザーなので、メルカリで検索。
シリーズ3冊セットで1冊分のお値段という破格の商品を発見し、ポチりました。
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我が家へいらっしゃい。仕掛け絵本たちよ。


今まで幾つか仕掛け絵本は見てきましたが、『恐竜時代』には本当に感動しました。
飛び出る迫力・美しさは勿論の事、ページの中に更にページを作り、そこにも仕掛けを作るという仕掛け熱の入りよう。
どうやって組んでるの?と観察してみるけれど、複雑すぎてもしバラけたら絶対再現できないであろう不可逆な恐ろしさを感じるほどの仕掛けの精密さ。
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そして、シックでアンティーク感のある外観はインテリアとしても優秀な役割を果たしてくれます。
本を閉じていても横から覗けるポップアップの片鱗が、わくわくを刺激して止まない。
これはもう、子供だけでなく大人も宝物にできる絵本と言えます。
ちなみにこの『恐竜時代』ですが、英語版と日本語版があります。
日本語版がよかったのですが、メルカリに出品されていたのは英語版でした。
でも英語版は、日本語版に輪をかけて鑑賞用に適していました。
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読めない!
でもカッコイイ!

シリーズの3冊並べてうっとりと眺める大人二人(夫と私)。
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息子は
「ふわぁあああ!」「ほわぁ~!!」
と歓声か雄叫びか判断に困る声を上げながら、夢中でページを開けていました。

そして翌日、首長竜の首がボッキリ折れてしまいました。
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半泣きになりましたが、ポップアップを触りたくなる気持ちはものすごく分る。
でもあかんねん!この本は特別やねん!
「頼むから大事にさわってな!関節ガッチャンガッチャン動かさんといてな!これ入り組み過ぎて直せんからな!」
本好き中年のくせに、ゴミクズみたいな言い回ししか出てきませんでした。
3歳児に高度な仕掛け絵本を与えた愚かさと、破壊行為をやめさせようとチョイスした言葉のセンスのなさに阿呆の二文字が浮かびました。
更に翌日には、別の恐竜が息子の関節ガッチャンガッチャンの餌食となり負傷。
息子には、せめてど素人でも修理可能な仕掛け絵本を選ぶできだったかもしれない。
対象年齢って大事。ホントに。

けれど購入自体に後悔はしていません。
息子が恐竜に興味を持ったこのタイミングだからこそ購入したものですし、例えボロボロになろうとも、息子にはこれからも『恐竜時代』で存分に感動してもらおうと思います。
そして私は、そのうちスマホの翻訳に助けてもらいながらぼちぼち読み進められたらと思います。




『バムとケロ』の魅力

ここでは、『バムとケロ』に魅了された一人の人間(私)が、『バムとケロ』の魅力について書かせていただきます。
あくまで私個人の感想であることをご了承ください。

『バムとケロ』は、島田ゆかさんのシリーズ絵本。
バムという面倒見の良い犬と、ケロという自由奔放なカエルのお話です。
www.bamkero.com

二匹は料理したり、飛行機で飛んだり、新しい友達を作ったり、買い物に行ったり、DIYしたり。とにかく彼らのペースで毎日を楽しんでいます。
この絵本の魅力は、バムケロコンビの可愛らしさ。ユニークな友達。細部まで物語を感じる絵。そして美味しそうなオヤツとご飯です。
育児に追われているお母さんなら、もしかしたら『バムとケロ』を読んで日頃の育児の辛いエピソードを思い出してしまうかもしれない。もしくは、「そうそう。あるある」と笑いながら子供に読み聞かせをしてあげれるかもしれない。
終始ケロに振り回されているバムは本当に大変そう。けれど穏やかなバムの表情を見ていると、心が凪ぎます。
心に余裕のないお母さんにも、『バムとケロ』はオススメできるシリーズ絵本です。
今出ているのは日曜日から木曜日までの4冊。それに加えて『バムとケロ』に登場するお菓子やご飯の料理本が1冊の、計5冊です。
www.bamkero.com


では、簡単にではありますが一冊ずつ紹介。
ついでにそれぞれに登場する美味しいモノも付け加えていきます。

『バムとケロのにちようび』


これは、以前記事にもしました。
kusazukikaasan.hatenadiary.com

ケロの自由奔放な振る舞いぶりは、人間で言うと多分3歳児くらいに該当すると思います。
バムの立ち位置は歳の離れた兄弟か親か、といったところ。
『絵本からうまれたおいしいレシピ』でバムとケロが紹介されていた一文にはこうあります。

お世話になった助産院の先生から「子育ての全てが詰まっているよ」と贈られた絵本がバムとケロでした。


引用元:絵本からうまれたおいしいレシピ

初めて読んだ時は、ケロがやらかす悪気のない悪戯に振り回されるバムと自分を重ねてしまい、しばらくページをめくる手が止まってしまいました。
それでも、目的の絵本『ふしぎなひこうきじいさん』を虫やネズミだらけの屋根裏からゲットするために、釣り糸にケロをくくりつけて囮のドーナツをセッティングさせる場面にはクスリと笑わされました。
二人で大量のドーナツを作るシーンはとても楽しそうですし、最後に二人仲良く寝落ちするシーンは本当に微笑ましく思えます。

私が最も素敵だと思うのは表紙絵。
釣りざおをかついだバムの後ろを山盛りのドーナツを持ってケロがついていく様子が、窓から覗き込むように描かれているのですが、それが実に幸せそうに見えるのです。
大変だけど、独りじゃない幸せがそこにはありました。
この表紙絵が、私をバムとケロ好きになるきっかけをくれたのです。

出てくる美味しいモノ

ドーナツ

バムとケロのそらのたび


バムとケロの元に、バムのおじいさんから手紙と組み立て飛行機が届きます。
これに乗って、ワシんとこにおいで。ついでにワシの大事な本『ふしぎなひこうきじいさん』も持ってきて。
という内容。

まじか。バム、飛行機の操縦できるんか。
『ふしぎなひこうきじいさん』て、『バムとケロのにちようび』でバムが必死に屋根裏から奪還したあの一冊じゃないの。じいさん、生きとったんかいな。

色々驚かされながらページをめくると、バムとケロの冒険が始まりました。
バムとケロの世界は、リンゴの洞窟やカボチャの火山など、とてもユニーク。
玉ねぎに泣かされ、虫に怯え、コウモリに追われ行きついた先に、島にたたずむお爺ちゃんとお祖母ちゃんが暮らす家がありました。
ケーキと美味しそうな御馳走プレートで、お爺さんの誕生日をお祝いしたバムとケロ。
爺さん宅までの空の旅は、大冒険でした。
なんでまたバムのジジババは離れ小島に移住したんだろう。こんな大変じゃ、ちょくちょく会いに行けやしないな。
ていうか、ジジババがいるんなら、バムの両親は?一体今どこで何をしてるんだ??

色々疑問を抱きつつ本を閉じることになった、『バムとケロのそらのたび』でした。

出てくる美味しいモノ

ドーナツ
ホットドック
爺さんのお誕生日の御馳走プレート(グラタン・チキンボール・ケチャップライスその他)

バムとケロのさむいあさ


火曜日。
ここではニューフェイス、アヒルのカイちゃんが登場します。
彼は天体観測が大好き。観測に夢中になり過ぎて池のど真ん中で凍って動けなくっていたところをバムとケロに助けられ、温かいおもてなしを受けます。
特にケロはカイちゃんをいたく気に入り、自分のおもちゃをあるだけ見せたり、遊びにつき合わせたり大はしゃぎです。
大いに遊んだ翌日、カイちゃんが置手紙を残して帰ってしまった時のケロの落胆ぶりには、可哀想にと思いながら笑ってしまいました。

出てくる美味しいモノ

ドーナツ
クッキーとホイップクリームが乗った大きなプリン
ヒルクッキー

バムとケロのおかいもの


水曜日。
月に一度のお買いものの日。
ケロは朝から大はりきり。
普段はしない早起きも、朝御飯の支度も積極的にけれど破壊的にこなします。
絵本が増えるたびにどんどこ増える友達と一緒に、バムとケロは車でマーケットへ出発。
マーケットは賑やかで色鮮やかで可愛くて新鮮で美味しそうなものに溢れています。
バムとケロ達は買いものと食事を思う存分楽しんで、帰宅。
ケロちゃんがお昼に残したごはんを摘まみながら今日買った物をみんなで広げますが、疲れてみんなで寝落ちしてしまいます。
翌日はケロが骨董屋で「買う」と押し通したフライパンで、とてもかわいいカエルパンケーキを焼いてくれるのでした。

出てくる美味しいモノ

ケロちゃんの焦げたパンケーキ(朝ご飯)
市場のお昼ごはん(ドーナツ、タンタンメン、オムレツ、肉まんetc)
ケロちゃんの顔がついたパンケーキ

バムとケロのもりのこや


木曜日。
現在は『バムとケロのもりのこや』が最新刊です。
森に木イチゴつみに出かけたバムとケロは、そこで捨てられた小屋を発見。
なんでもやのソレちゃんの助けを借りて、二人はボロ小屋をDIY。素敵な森の遊び場へと変身させるのです。
最後にはバムとケロの仲間が勢ぞろいで、”星を見る会”が開かれ大賑わいになります。

出てくる美味しいモノ

木イチゴ
ドーナツ
プッラ(ソレちゃんの三つ編みパン)
ココア
マフィン

『バムとケロ』の魅力まとめ

美味しそうなものがいっぱいの飯テロ絵本

『バムとケロ絵本シリーズ』その正体は、飯テロ絵本。
とにかく、『バムとケロ』シリーズには美味しそうな食べ物がわんさか出てきます。
そのラインナップもさることながら、島田ゆかさんの描写力が素晴らしい。
「あ~、これきっとこんな味だ!」
と読者に想像させる画力には脱帽です。

『バムとケロ』では、とにかく毎回ドーナツが出てきます。
このドーナツが本当に美味しそう。
飾り気がない、ミ●ドでいうオールドファッションなのですが、シンプルなのが飽きがこなくて良いのです。
お家ドーナツの定番がコテコテのデコレーションドーナツじゃ、ちょっと重たいじゃないですか。
この『バムとケロ』のドーナツを完璧に再現するには、この本が必要です。


島田ゆかさんが監修として関わっているので、味の再現性はお墨付きといえるでしょう。
私も作りましたが、
「そう、これ!まさにこれ!」
と感動しました。
kusazukikaasan.hatenadiary.com

どんどん仲間が増える

『バムとケロ』は、最初の一冊目は二人だけのお話ですが、次の絵本が出版される度にいつのまにか仲間というかお友達が増えています。
ヒルのカイちゃんやソレちゃんなどはしっかりエピソードの登場人物として出てきますが、三本耳のオジギちゃんや今川焼のイマちゃん、チビ犬のヤメピなどはいつの間にか出てきて常連さんになっています。
そして、『バムとケロのおかいもの』で一気に仲間が増え、次の『バムとケロのもりのこや』ではもうパーティー状態。
『バムとケロ』の世界がどんどん広がっていくさまが楽しくてたまりません。

絵が細部まで描かれていて細やかな物語を感じることが出来る。

『バムとケロ』は『ウォーリー』の並みに絵に物語が詰まっている!――と私は思います。
壁にかかっている絵、本棚の本一冊、コップひとつ、お風呂のソープポンプ一つをとっても、島田ゆかさんのこだわりというか、物語が見えてきます。
だから、『バムとケロ』は文字を読んでさら~っとページをめくっていく絵本とは少し違うんです。
文字を読んでストーリーを楽しみつつ、ページの隅から隅までじっくり眺めて『バムとケロ』の好きなもの、好きな色、お気に入りの道具など、二人の暮らしや外の世界の様子を知る事ができます。
DIYが終了した小屋に皆が集まって騒いでいるページは、ずっと眺めていられるほどの情報量がありますよ。

穏やかなバム、奔放なケロの暮らしがとても幸せそう

生活資金はどこから出してるとか、月に一回の買い物でどうやって食べていくんだろうとか、そういったことは置いておいて。二人の、のんびりしているけれど賑やかな暮らしぶりが本当に幸せそうで、読んでいると心が温かくなるのを感じるのです。

さいごに

いかができたでしょうか。
『バムとケロ』ファンになってまだ日が浅いので、そこまでマニアックな内容はお伝えできなかったと思いますが、私の”バムケロ熱”は思う存分発散できた気がします。
島田ゆかさんは『バムとケロシリーズ』以外にも『ガラコシリーズ』を書かれています。
私はまだ読んでいないのですが、どうやら『バムとケロ』と無関係ではないそうなのです。
これは図書館で探さねば・・・!





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料理絵本 『バムとケロのおいしい絵本』 作者監修の威力をみよ!

『バムとケロのおいしい絵本』は『バムとケロ』シリーズに登場するお菓子やご飯のレシピが書かれた料理本です。

この料理本の何が凄いって、作者の島田ゆかさんが監修をしているという点。
作者が監修しているということは、それだけ絵本の料理に近いレシピが載っているという事。否。近い、というよりは限りなく、絵本の料理を追及しているという事でしょう。再現力の高さへの期待とワクワクが止まりません。

実は私、過去にバムとケロのドーナツに憧れて自分のレシピで山盛りドーナツを作った事があるのです。
kusazukikaasan.hatenablog.com

確かに美味しかった。
大好きなドーナツを崩れる寸前まで積み上げて山盛るなんて、そんな、一生に一度思いつくか、思いついても実行に移せるか分らないファンキーな所業、やっちゃって本当に楽しかった。
けれどなんとなく、”これじゃない”感があったんです。
これは、バムケロドーナツではない。ただの我が家のドーナツだ、と。

あ~あ、誰か、あの完璧なまでの色と形を再現できるドーナツのレシピ、教えてくれないかな~・・・

空になった山盛りドーナツの皿を目の前に、油でもたれる胃を抱えながら、私はまだそんなことを考えていました。
いや、ただの食いしん坊、とも言えますが。

だから、『バムとケロのおいしい絵本』の存在を知った時は本当に嬉しかったですね。胸が躍りました。
で、図書館で借りて、『やまもりドーナツ』のレシピのページを開けた時にはもう感激でした。

これだよ、このフォルムと色だよ!

材料もとてもシンプルで、家庭的な優しい味が想像できました。
作ってみると、揚げる前の生地の硬さから冷めてからの味まで、正にこれ!といった感じでした。

これが真のバムケロドーナツだ。
色も形もさることながら、この素朴な甘さ。
外側のさっくりした食感。
しかも、胃にもたれない!!!

バムとケロのドーナツ生地は不思議と油切れが良いのです。
だから胃もたれもしにくい。

心優しいバムのドーナツは胃にも優しい逸品だった。
流石としか言いようがありませんでした。

ちなみに、この『やまもりドーナツ』は、すっかり我が家のオヤツの定番になり、更に最近ではお友達宅へのおすそ分けへとステップアップし、もう我が家には無くてはならない一品になっています。

きっと将来、娘と息子はこう言うでしょう
「オフクロの味は山盛りドーナツ」
と。
願ったり叶ったりです。


さて。他にも、『バムとケロ』には美味しそうな料理が沢山出てきます。
『バムとケロのさむいあさ』に登場する、大きなプリンヒル型のクッキー
『バムとケロのおかいもの』で登場する、市場の食堂でバムがオーダーしたオムレツセット
この二つのレシピが知れたのは本当に嬉しかったですね。

更にここに、『バムとケロのもりのこや』の、ソレちゃんがお土産に持ってきてくれたプッラという三つ編みパンのレシピと、マフィンのレシピがあったら完璧だったのに・・・というボヤキは欲張りすぎかな。
でも、いつか出版してほしい。
だって、バムケロはまだ金曜と土曜が残ってる。
この2冊が出版されたら、きっとまた美味しいものが増えるに違いない。
だったら、『バムとケロのおいしい絵本』の第二弾もあり得るんじゃない?そこにはもしかしたら、ソレちゃんのプッラやマフィンもあるかもしれない。

私は静かに待ちわびています。

『バムとケロのおいしい絵本』の情報

タイトル:バムとケロのおいしい絵本 絵本のなかのとっておきレシピ集
監修:島田ゆか
料理・レシピ製作:八木佳奈
発行者:川本行雄
発行:株式会社 文渓堂


5歳からのオススメ絵本 『パンのかけらとちいさなあくま』 リトアニアの悪魔の可愛さ限りない

『パンのかけらとちいさなあくま』はリトアニア民話です。

民話は、その国の文化などお国柄が知れるのが面白い。
以前記事にした『3びきのくま』では、ボリッジというイギリスの伝統的なお粥を知る事ができました。
kusazukikaasan.hatenablog.com

kusazukikaasan.hatenadiary.com

さて、『パンのかけらとちいさなあくま』からはリトアニアのどんな一面をみる事が出来るのでしょう。
以下、お付き合いいただけたら幸いです。↓

『パンのかけらとちいさなあくま』の感想

あれー?
悪魔のイメージが違うなあ。

『パンのかけらとちいさなあくま』は幼い頃に読んだ覚えがあるのですが、大人になってから再読して悪魔の描かれ方が随分と可愛らしい事に気付きました。
私の感覚ですが、『パンのかけらとちいさなあくま』の悪魔はまるで妖精や妖怪のようで、邪悪さを感じません。むしろ人間に対して好意的で、親しみやすさすら覚えてしまいます。
小さな悪魔がやった悪戯だって、貧乏なきこりの弁当をかっさらう程度のもの。それくらいなら、近所のカラスや奈良の鹿でも日常的に悪気なくやってます。
それを先輩の悪魔たちに咎められ、お詫びに一働きも二働きもする悪魔は、もはや私の知っている悪魔とは全然違う。
これは絶対、リトアニアというお国柄が絡んでいるに違いない。一度調べてみらねば、と思い立たったのでした。こういうの、子供にもいい刺激になりますね。
ちなみにですが、娘は「地主さん何で死んだがわからん」と首をひねっていました。
ショック死という展開は、確かに現代の絵本にはなかなか無い発想かもしれません。これも、民話ならではですね。
リトアニアについて調べた内容は、次の項目で紹介させていただきます。

それにしても、悪魔と人間はやはり次元が違う存在なんだと感じました。
悪魔たちがねぐらでゲームや読書など娯楽に勤しんでいる中、人間は生きるのに必死。
きこりは毎日の糧の確保に。意地悪ものの地主だって、食べ物に宝石など自分の富を増やす事に必死です。
人間性の善し悪しを置いて見たら、きこりも地主も望んでいるものは大して変わらない。求めるのは生きる糧と富です。
『パンのかけらとちいさなあくま』は民話なので書かれたのは随分昔なのでしょうが、人間は今も昔も大して変わらないようです。
裕福な人が増えて便利な世の中にはなりましたが、今でもみんな、必死のぱっちで生きてますもんね。
これはもう、人間の性(さが)なのかな。

リトアニアってどんな国

昔なら図書館に行ってリトアニアの資料を漁るところですが、今ではグーグルさんがいつでもスマホで膨大な資料を提示してくれる。本当、便利になったもんだ。

リトアニアバルト三国の一つ。
バルト三国中学校の授業でやりましたよ。テストに出ましたよ。そして一つだけどうしても思い出せなかった記憶があります。
リトアニアラトビアエストニア
ちなみに私がテストで思い出せなかったのはラトビアです。

場所は現在、世界の心配事の代表であるロシアとウクライナの近く。
北海道の8割くらいの面積の小国で、リトアニア人、ポーランド人、ロシア人、ベラルーシ人、ユダヤ人が暮らしているのだとか。
宗教はカトリックが多いらしいですが、元は多神教国家だったので、宗教に関しては寛容なようですね。
公用語リトアニア語。
ありがとう、は「Aciu (アチュー) 」。

リトアニアの観光スポットはこんな感じです↓
www.travel.co.jp
テラコッタの建物が非常に美しいですね。
私はトラカイ島城が非常に好みです。

食べ物はジャガイモが主食らしいですが、検索して出て来る料理全てが美味しそうなんです。
この記事なんか、見てるだけでよだれがじゅるり。
www.sushimeetscepelinai.com
リトアニアのパンにはユゥォダ ドゥォナという黒パンが定番であるのだとか。
『パンのかけらとちいさなあくま』で小悪魔が盗んだパンはユゥォダ ドゥォナなのかもしれないですね。
上記のリトアニア料理の記事を書かれた方のブログには、他にもリトアニアの記事が沢山掲載されていました。
こういう個人様の記事は教科書みたいなお堅い本より楽しく読めるので、スッと頭に入ってきます(笑)

さて、『パンのかけらとちいさなあくま』の悪魔の描かれ方が随分可愛らしかった理由についてですが、案外すんなり見つかりました。
www.boliviacontact.com

リトアニア人にとって、悪魔は人間と悪戯が好きな妖精のような存在らしいです。やはり、日本でいう妖怪と少し似ています。
悪魔博物館、などという面白そうな観光スポットもあります。
この悪魔博物館ですが、最初は全て個人の収集物を展示していたそうです。
その方が悪魔にまつわる様々なものを集めるようになったきっかけは、友人の司祭からもらった一体の悪魔像だとか。
ちなみに、悪魔博物館には日本の天狗や鬼の面も展示されているらしいですよ。
リトアニアに行ったら天狗は悪魔扱いなんですね。

民話のススメ

なんとなーく読んでしまえばそれでお終いですが、外国民話はこんな風に子供や親の世界を広げられるというオマケがついてくるから面白い。
でも、子供一人で読んだら
「そうなんだー」
で終わっちゃいます。
うちの娘に『パンのかけらとちいさなあくま』を読んだ後、
「●●(娘の名前)のイメージする悪魔って、どんなん?」
と聞いたら
「イタズラするけど仲間に怒られたらゴメンしにきてくれる」
と、すっかり『パンのかけらとちいさなあくま』に悪魔のイメージを刷り込まれておりました。
だから大人が一緒に読んで日本文化との違いに気付き、調べるきっかけを作る必要があります。
親御さんにはちょっと面倒かもしれませんが、余裕のある時に外国民話を読んで、その国の料理とか民族衣装とか観光地とか、興味のあるところだけでも調べてみると、また絵本の違った楽しみ方ができるかもしれません。

『パンのかけらとちいさなあくま』の、本の特徴

サイズと重量(重さ)

縦26.6cm 横18cm 厚さ7㎜ 310重量g
軽くは無いですが、これ一冊くらいであれば持って歩くには負担にはならないと思います。

読み終わるまでの所要時間

5分程度

文字のサイズ、読みやすさ

4㎜程度です。
黒文字。

構造・質感

ハードカバーの、標準的な絵本です。

対象年齢

5歳から、とネットにはありました。

『パンのかけらとちいさなあくま』の情報(作者・発行所など)

タイトル:パンのかけらとちいさなあくま 
再話:内田莉莎子(うちだりさこ)
画:堀内誠一(ほりうちせいいち)
発行所:福音館書店


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こんな本見つけました。↓


1歳からのオススメ絵本  『ねないこだれだ』 寝ようが寝まいがムードは抜群!

こんにちは。
このたび紹介したいのはねないこだれだ

ねないこだれだも有名な絵本ですね。
かなりのロングセラーで、NHKで朗読されているのを見た事もあります。

親御さんがこれを購入する目的はやっぱり、子供を早く寝かしたい。これに尽きると思います。
私も子供の寝かしつけには苦労しました。

深夜になっても寝ない我が子を前に何度

一回、こいつの第七頸椎ぶったたいてやろうか・・・

と出来もしない衝動に駆られたかしれません。
オバケを恐れて大人しく布団に入ってくれるなら願ったり叶ったりです。

さて問題は、ねないこだれだに子供を早く布団にもぐらせる力があるのかどうか。

答えは、ある! でしょう。

ただし、例外もしっかりおります。
うちの息子がそれです。
でもいいんです。絵本自体が楽しいから。読み聞かせてやると息子がお化けのマネして喜ぶから。
恐がらせるだけじゃなく、楽しませる絵本としても、『ねないこだれだ』はちゃんと価値がある、ってことですね。

それでは、詳細にお付き合い頂けたら幸いです。

ねないこだれだ』の感想

冒頭にも書きましたが、早く寝かせる事が目的だとしたらうちの息子には大失敗でした。
そもそも、この『ねねいこだれだ』は息子が図書館で持ってきたものなのです。
目について気に入った本を手当たり次第ぽいやぽいやとカゴに入ていた息子でしたが、その中の一冊にねないこだれだがあったようです。
ねないこだれだ』をカゴの中に発見した時は驚きました。まさか、息子自身が選ぶとは。
とはいえ、よく考えてみると息子はyoutube『ひみつの箱庭』チャンネルが大好きな子。だからねないこだれだに魅かれるのも頷けるのです。
www.youtube.com

『ひみつの箱庭』。あれよくできてますよね。実は私も大好き。
妖怪やオバケを扱っているのに何故か見ると気持ちが落ち着くんです。

さて、私が子供の頃にはすでにあった・・・気がするねないこだれだですが、改めて読んでみるとなんだかお化けがイケメンに見えました

お前頭どうかしてんちゃうか。

自分に問いました。
だけど何度読んでも、何度見ても、あのツンツルテンのお化けが格好良く思えてしまう。
何故だろう。
とんと分らない。
ほんと謎。

息子もお化けが出てくるページになると大喜び。オバケの手をマネしてニカニカ笑っている。
女の子がお化けに連れ去られる最後のページでも、ポーズをマネして「ははは~」と楽しげ。

お前はオバケになりたいのか?

と問うと、

「うん~!」

満面の笑みで肯定した。

息子にもねないこだれだのオバケは魅力的に写っているらしい。
だったらもしかして本当に、ねないこだれだのオバケはイケメンなのかもしれない。

ねないこだれだ』のオススメポイント

恐がらせて言う事をきかせるのは邪道だと言うご意見もありますが、親も自分の心身の健康がかかっているので、邪道に走らざるを得ない時もあります。
鬼だろうが幽霊だろうが我が子が大人しく布団に入ってくれるなら、喜んでお友達になってもらいますし、スマホにも召喚します。
ちなみに我が家では、親が息子のイヤイヤに手を焼いた時は、あの鬼舞辻無惨が玄関まで来てくれます。そして、それでもイヤイヤが止まない時は血鬼術で電気を点滅させ息子を恐怖に落としてくれます。
悪役はいつだって、だだっ子に手を焼く親の味方なのです。

ねないこだれだも子供を恐がらせるにはうってつけの絵本なのは確かなはず。
炭を塗ったような黒い表紙。絵はちぎり絵風で温かみも感じない事は無いけれど、色遣いが暗いので、何となく悪夢を見ているような気持ちにさせます。
極めつけが絵本の内容。
夜更かししたばかりにお化けの国へ連れて行かれてしまった女の子。帰ってきた、とは書いていないところが、恐ろしいというか救いが無いと言うか。「え!そこで終わっちゃうの!?」という驚きと後味の悪さが何とも言えません。
と、同時に、どこかコミカルな雰囲気も感じさせるオバケのキャラクターと文章はお見事!の一言です。
このムードたっぷりの絵本をどう使うかは、親の裁量にかかっている気がします。
うちの息子も『ひみつの箱庭』に出会う前にねないこだれだを読んでいたら、反応は間逆だったかもしれません。

恐がらせるか、一緒に楽しむか。

子供の感性にもかかってはいますが、親にとっては究極の選択を迫られる一冊になるかもしれません。
何にしても、『ねないこだれだ』は親御さんに一度は手にとってもらいたい絵本だと私は思います。
短いからちゃちゃっと読めますしね。

ねないこだれだ』の本の特徴

サイズと重量(重さ)

縦11.4cm 横11.4cm 厚さ6㎜ 重量134g
軽い。小さい。持って歩くにはもってこいです。

読み終わるまでの所要時間

1分程度

文字のサイズ、読みやすさ

7㎜程度。黒文字。読みやすいです。

構造・質感

ハードカバーの、標準的な絵本です。

対象年齢

1歳から、とネットにはありました。

せな けいこ さんてどんな人

なんと、1932年生まれ。
私の祖母と同じくらいの方でした。
丁度よい記事があったので貼らせていただきます。
mi-te.kumon.ne.jp

ねないこだれだ』の情報(作者・発行所など)

タイトル:ねないこだれだ
作・絵:せなけいこ
発行所:株式会社 福音館書店


せなけいこ さんの他の作品

とにかく沢山あるので、セットになっているものをご紹介いたします。



他、魅力的なグッズもあります!是非。
マグカップが可愛いですね。


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