2歳からのオススメ絵本。『１４ひきのあさごはん』 やっぱり世界観！深層意識に効いてくる。
さて、今回ご紹介する絵本は、
『１４ひきのあさごはん』
またこれは、有名どころに手をつけたな～
なんて思いました？
ですよね～！
もう、ぐりとぐら並みに高い知名度！絵本界の大御所！
絵本をプレゼントしようと思った時、相当早い段階でノミネートされるけど、
もう既に買ってんじゃね？他のにしとこう
なんて理由で落選するくらい、超・有・名。
そんな御本様を紹介させて頂くんだもの。ありきたりな紹介文じゃあ、いけませんよね。
はいガンバリマース
・・・でもあまり期待せずお付き合い頂けると助かります！
感想
私も子供の頃に読んだ記憶があります。
小学校の図書室。低学年用の書棚にあって、その前で床に座り込んで読みました。
特別好き！という訳ではなかったけれど、今ならこの絵本の偉大さが分かります。
だって、特別好きではなかったのにしっかり覚えてるんですよ？凄くないですか？
しかも、子供を産んでこの本を再読した時、『そうそう、私、こんな暮らしがしたいんだった』って思ったんですよ。
穴蔵みたいな居心地のいい家。
家族の匂いが染みついた、肌触りの良い布団。
柔らかくて動きやすい服。
美味しいモノが沢山作れる台所。
楽しくて美味しいモノがあふれている庭。
多分、子供の頃に読んだこの本の情報が、”理想の家”みたいなものを深層意識にくい込ませたんだろうな、と思います。
いやいや、大人になって冷静に見てみたら、理想もへったくれもないですよ？
だって、ごっつい吹き抜けで絶対寒いし、収納少ないし、トイレはポータブルをちょこんと置いてあるだけで（もしかして子供用のおまるかな？）、台所は釜戸だから面倒だし、食卓は外だし、洗顔まで外ですって！真冬は地獄ちゃいますの！？
文明の利器にベッタリ甘えてしまっている駄目人間には、正直、こんな家、御免こうむりたい。
もし我が子が、「しょうらい、こんなお家でみんなで住みたいな～」なんて言ったら、
「うん、頑張れ！」
と全力でイチ抜けます。
だけど、この絵本はそういった家や生活が、そらもう素晴らしいかのように――いや、実際素敵なんですけど、これぞ幸せだと、読者に信じ込ませる強い力があります。
それは、この絵本の世界観の力であり魅力なんだと私は思います。
知らぬ間に深層意識に住みついてしまうくらいの、凄まじく心地いい世界観です。
本文は、じっと絵を見させる工夫がされているし、その口調とリズムが絵の世界を上手くひき立てていると感じました。
『１４ひきのあさごはん』の、本の特徴
サイズと重量（重さ）
縦27cm 横19cm 厚さ8㎜ 重量329ｇ
薄く、鞄に入れていてもさほど負担になりません。
読み終わるまでの所要時間
文章だけなら２～３分ですが、じっくり絵を見ながら読むと５分以上はかかります。
文字のサイズ、読みやすさ
１文字縦横5㎜程度。黒文字。
一瞬、あれ？文章どこ？ってなりますが、あります。下に帯みたいになって、ちゃんとあります。
構造・質感
ハードカバーの、どこにでもある普通の絵本です。
対象年齢
ネットでは2歳～となっています。
『１４ひきのあさごはん』のオススメポイント
感想にも書きましたが、
とにかく、全てが
心地いい
まるで、ガーゼと綿の布団でくるまれているみたいな気持ちになります。
そういう特徴から、子供の気持ちを一旦落ち着かせるには良いかもしれません。
一方、外出したくさせる効果もありますね。
木の実や野草を摘みに行って、食卓を飾りたくなる。
どんぐりぱんなんて、めちゃめちゃ魅惑的な響きじゃないですか？
たべてみたい。こねて焼いてみたい。
やってみる？やっちゃう？わくわく。
おかーさーん！どんぐりひろいにいこー！
こんな感じで、読み手を動かす力もあります。
この本の生活は、古き良き日本の暮らし、です。
不便で食べ物も限られているけれど、人と自然に囲まれて多くを共有して暮らすといった、家族の一つの幸せな形。
今の日本では、当たり前ではなくなった形ですね。
今の暮らしも、それはそれで悪くはないんだけれど、こういった幸せを味わいたいと思った時、子供と一緒にこの『１４ひきのあさごはん』を開くのも良さそうです。
『１４ひきのあさごはん』は、１４ひきシリーズの１つ。
実を言うと、娘は１４ひきシリーズは
「まあまあすき」
のレベルらしい。
別の、どんぐりがわんさか出てくるシリーズの、ほら、あれね。あのシリーズ方が好きだとか・・・
確かに可愛いけどね！
でも、この世界観はやっぱり捨てがたい！
